帝国公報/建国記録
ゴミクズ、いえ、AI自動生成丸出しのアフィサイトから、銀河ねこみみ帝国が生えるまで
AIによる制作実験と、姫の経験・判断・編集が出会って、一つのサイトが銀河ねこみみ帝国のサイバー領土の領事館になるまで。
このサイトは、最初から銀河ねこみみ帝国のポータルとして作られたわけではありません。
ある日、縦のものを横にするのも億劫な姫は、カプメンをすすりながらSNSを眺めていました。そこへ流れてきたのが、「AIならアフィリエイトサイトを全自動で作れるらしい」という話です。
「……やってみるかのう」
そうして姫は、ほんとうに試してみました。
サイトは、できました。驚くほど早く。
そして、驚くほど読む理由がありませんでした。
売れ筋商品、ランキング、どこかで見たおすすめ文。
人間が不在のまま、広告だけが整然と並ぶ無人商店街です。
そこで姫は、その廃墟を接収しました。
実験開始
発端
姫が惹かれたのは、何しろ「ほぼ全自動」というところでした。商品を調べ、文章を書き、ページを組み、広告リンクまで並べてくれるというのなら、縦のものを横にする必要すらないかもしれません。カプメン片手の軽い気持ちで、姫は実験を始めました。
AIはコードを書き、ページを組み、商品を分類し、おすすめ文の形を整えました。使った正確な時間や、どの仕組みがどこまで担当したかをここで断定はしません。ただ、サイトという建物が、想像していたよりも早く立ち上がったのは確かです。
「できた。では、わらわも読んでみるかの」
その瞬間から、制作実験は別の問題に向き合うことになりました。
初期サイト完成
無人商店街ができた
そこには商品があり、売れ筋ランキングがあり、Amazonや楽天へ向かう広告リンクがありました。見た目も、ひととおり整っていました。
けれど、記事を読んでも次のことが分かりません。
- 誰が使ったのか
- 何年使ったのか
- 何に困ったのか
- 本当におすすめなのか
- なぜ、この記事を読む必要があるのか
商品は並んでいるのに、そこで暮らす人の判断も生活も見えない。AIが建物を作っても、住人がいないままでは、広告だけが点灯する無人商店街でした。
宮廷管理下へ
姫による接収
姫は、空っぽの棚へ自分の生活を持ち込み始めました。実際に購入して長く使った猫用品、読み終えた本、猫との毎日、何年も使った美顔器。故障したことも、不満も、手入れの面倒も、買い替えを迷った時間も置いていきました。
その編集作業を整理するうちに、ねこみみ姫、コハク姫、しろみみ、になにゃ姫の役割が定まりました。キャラクターは記事の飾りではなく、買い物を検討する順序そのものになったのです。
ねこみみ姫
「面白そう」「欲しい」という最初の好奇心を、企画の入口にします。
コハク姫
価格、仕様、利用条件、比較項目を集め、確認できた情報を並べます。
しろみみ
未来から来た謎の陰陽師として、置き場所、維持費、手間、見送り条件を確かめます。
になにゃ姫
猫用品では、宮廷猫の毎日の反応と使われ方が最終的な記録になります。
「しろみみに叱られない買い物を。」は、この四者で記事を作るための編集方針になりました。
記録部門の増築
図書院と研究所が生える
猫用品の長期使用レビューが増え、実際に読了した本を紹介する「姫の書庫/帝国図書院」ができました。美容の棚には、約9年間保有し現在も動いている美顔器や、その後継機を使い始めた記録も加わりました。
記事には、なるべく次の観測記録を残すようになりました。
- 入手
- 自費購入か、どこで手に入れたか
- 時間
- 使用期間、読了状況、確認日
- 現実
- 故障、不満、手入れ、維持費
- 未確認
- 分からないことを、分かったふりで埋めない
- 資料
- 本人所有・本人撮影の書籍や道具の写真
- 関係
- 作者、作品、制作参加など紹介に影響する関係
AIが作った「おすすめ文」から、人間が何を見て、どう判断したかを残す「使用記録」へ。売るための棚だけでなく、読書の棚と生活の研究所が、商店街の奥へ生え始めました。
領土獲得
サイバー領土の獲得
やがて、姫は独自ドメイン nekomimiempire.com を取得しました。それは当初のアフィリエイトサイトだけの住所ではなく、物語、人物、本、放送、お店へ地球のインターネットから入るための、銀河ねこみみ帝国の公式な玄関として選んだものです。
世界観の言葉で言えば、帝国はここでサイバー領土を獲得し、そこへ領事館を開きました。nekomimiempire.comは帝国本体ではありません。地球の訪問者を帝国各局へ案内する、ポータル兼領事館です。
nekomimiempire.com
ねこみみえんぱいあどっとこむ
帝国各局、開設
ポータルサイトへの発展
お買い物部は、帝国にある一つの実用部門になりました。サイトの入口には、少しずつ別の局が加わっています。
- 帝国案内所世界観と、はじめて訪れた方への案内
- 帝国物語局ねこみみ姫のひとことから始まる物語
- 宮廷人物録姫と、月の宮廷に暮らす人々
- 姫の書庫読了本と帝国図書院の収蔵記録
- 帝国放送局転生前の姫による配信の記録
- 帝国商会J'sAtelierのVRoid衣装など
- 帝国公報開国と増築の知らせ
これは完成した巨大サイトの記録ではありません。空いている棚も、準備中の局もあります。銀河ねこみみ帝国は、必要なものを一つずつ建てながら、今も増築途中です。
建国後の編集責任
AIと人間の役割
この建国記録は、「AIには価値がなかった」という話ではありません。AIが高速に作った建物がなければ、姫が実際に手を入れ、何が足りないかを知る実験も始まりませんでした。
AIが速くしたこと
制作と整理
- コードを書く
- ページ構造を作る
- 文章の叩き台を作る
- 情報を整理する
人間が引き受けたこと
経験と編集判断
- 何を本当にすすめるか
- どの不満を隠さず残すか
- 誰に読んでほしいか
- どんな場所にするか
- 何を自分の作品として引き受けるか
現在の記事は、姫本人の読書・購入・使用記録を基礎に、人間が内容を確認し、最終的な編集と掲載の責任を負っています。AIによる高速な制作と、人間による経験・判断・編集。その両方があったから、無人商店街は現在の帝国領事館になりました。
